転職の面接に何度も落ちてしまうのは、実力や運の問題ではなく、場合は準備不足と柔軟性の欠如が原因です。「なぜ自分ばかり落ちるのか」「もう向いていないのかもしれない」と、選考が続くほど不安が大きくなっている人も多いと思います。今回は、書類選考・面接それぞれで見直すべき危険信号のラインと、落ちまくる状態から抜け出すために見直すべき点をお伝えします。
この記事でわかること
- 転職の面接に何度も落ちるのは、実力や運ではなく準備不足と柔軟性の欠如が原因であること
- 書類選考は10社、面接は3社が、今の進め方を見直すべき危険信号のラインであること
- 何社落ちても、その情報はほかの応募先企業には伝わらないこと
- フィードバックを素直に見直すことで、落ちまくる状態から抜け出せること
転職で落ちまくる原因は準備不足にある

転職の面接で何度も落ちてしまう理由は、経歴やキャリアの良し悪しではなく、準備不足にあります。私がこれまで見てきた相談者のなかでも、面接に関しては、ほぼ応募者側の準備不足が要因になっているケースがほとんどです。
書類選考についても同様です。短期離職や年齢、経歴といった要素だけでなく、証明写真の写り方や誤字脱字といった細かい部分まで、見直すべき点は意外と多くあります。これらは特別な能力の問題ではなく、どれも準備の仕方次第で変えられる部分です。
書類10社・面接3社が転職の危険信号ライン

転職活動で今の状況が危険信号かは、書類選考と面接、それぞれの通過状況をわけて見ることで判断できます。ここでは、私が実際の相談のなかで目安にしているラインを2つにわけてお伝えします。
書類選考で10社落ちたら見直すサイン
書類選考で10社に応募して1社も通らない場合は、応募書類そのものを見直すべきサインです。応募する企業の水準を高め・中間・低めにわけても、そのトータルで通らないという状態は、精神的にもかなりこたえるものでしょう。
そもそも書類が通らないというのは、今の転職市場において分が悪いキャリアの見え方になっている証明でもあります。ここで一度立ち止まり、経歴の書き方や見せ方そのものを見直す必要があります。
面接で3社落ちたら見直すサイン
面接は3社受けて1社も通らない場合、受け答えの内容や伝え方に、何かしらの改善点がある可能性が高いといえます。私の実感では、面接の通過率はおおよそ30〜50%程度で、3社受ければ1社は通過するのが1つの目安です。
このラインを大きく下回って落ち続けているなら、答え方や姿勢のどこかに、企業側にうまく伝わっていない部分があると考えられます。感覚だけで振り返るのではなく、実際に受けた企業の反応を1つずつ見直すのが、次の一歩になります。
書類選考・面接それぞれの危険信号ラインと見直すポイントを整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 書類選考 | 面接 |
|---|---|---|
| 危険信号のライン | 10社に応募して1社も通らない | 3社受けて1社も通らない |
| 通過率の目安 | - | 30〜50%程度(3社で1社が通過する目安) |
| 見直すべきポイント | 応募書類(経歴の書き方・見せ方) | 受け答えの内容・伝え方 |
転職で何社落ちたかはほかの応募先企業に伝わらない
面接で何度も不合格が続いても、その結果が他社の採用担当者に知られることはありません。応募先の企業には、他社の選考結果を共有する仕組み自体が存在しないためです。
落ち続けている状態は、周囲に知られることを心配するものではありません。自らの転職活動のどこかに見直すべき点があるという、内側からの気づきのきっかけとして受け止めるものだと私は考えています。何社落ちたかという数字そのものより、そこから何を見直すかのほうが重要です。
転職の面接で落ちまくる人に共通する3つの傾向
面接で立て続けに落ちてしまう人には、話し方や姿勢にいくつか共通する傾向があります。相談を受けるなかでよく見られる傾向を、3つにわけてお伝えします。
面接対策を伝えても取り入れない
面接で落ち続ける人のなかには、こちらから伝えた改善点を、そのまま実践に移せない人がいます。面接対策を伝えてもやらない人・やれない人と、素直に取り入れられる人の2種類がいて、私はこの柔軟性の差が選考結果にも表れていると感じています。
伝えた内容が正しいかより、いったん取り入れて試してみられるかで、選考結果が分かれる場面が少なくありません。
譲れない条件に固執して印象がかたくなる
転職先に求める条件を強く主張しすぎると、面接の場では「かたい」印象を与えてしまう場合があります。ある相談者の方は、ワークライフバランスを重視していました。「会社が信用できるか」「残業が明確に20時間以下か」「教育体制が整っているか」という3点を、どの面接でもひたすら伝えていました。
退職理由についても事実ベースで正直に伝えていましたが、複数の企業から返ってきたのは似た内容のフィードバックでした。「人との接し方や臨機応変さへの期待が難しいと判断しました」「判断力や新しいものへの取り組み、探求心が感じられません」といった内容です。条件そのものを持つこと自体は自然なことですが、伝え方が一辺倒になると、企業側には柔軟性のなさとして映ってしまいます。
受け身な発言が印象を悪くする
面接での受け答えが受け身な姿勢に偏っていると、それだけで評価を下げてしまうことがあります。転職理由や希望条件を聞かれた際に、待遇面や働きやすさばかりを前面に出してしまい、自分から仕事にどう関わっていきたいかが伝わらないケースです。
条件面の希望をどう伝えるかよりも、入社後にどう動いてくれそうかが伝わるかで印象が変わると私は感じています。受け身な発言が続くと、意欲や積極性が伝わりにくくなってしまいます。
転職の書類選考で落ちまくる人が見直すべき3つの基本

書類選考で落ち続けている場合は、経歴の内容よりも先に、基本的な部分を見直す必要があります。見落としがちな基本は、次の3つです。
短期離職・年齢がハンデになっていないか
短期間での離職を繰り返していると、書類選考の時点で不利になりやすい傾向があります。私の実感では、1年(12か月)以内での離職は「短期離職」とみなされやすく、これを1年以内に2回繰り返すと、選考はかなり厳しくなります。
ほぼ書類の段階で落ちてしまうため、転職回数や在籍期間を問わない求人しか、選択肢として残らなくなっていくのが実情です。年齢についても、若さそのものが評価を左右するというより、組織内の年齢構成とのバランスを重視する企業が少なくありません。
厚生労働省の調査でも、中途採用時に重視した事項の1位は「人員構成の歪みの是正」(43.8%)でした※1。年齢は、個人の能力とは別の視点からも見られていると考えられます。
証明写真の写り方
提出する証明写真の写り方1つで、書類選考の印象は変わります。私は相談者に対して、スーツにネクタイを締めた状態で、スピード写真機で撮影することをすすめています。
自撮りの写真は、ほかの応募者の写真と並べたときにどうしても見劣りしやすいものです。比較のなかで不利にはたらきやすいというのが、採用担当者側の心理としてあります。
誤字脱字などの基本的なミス
職務経歴書や履歴書に誤字脱字があると、書いてある内容以前の段階で評価を落としてしまいます。書類の添削は、電話で30分〜1時間ほど時間をとって進めることもあれば、テキストでのやり取りで最短1日で仕上がることもあります。
ひとりで見直すよりも、第三者に目を通してもらうほうが、抜け漏れには気づきやすいものです。基本的なミスは、経歴の内容とは関係のないところで損をしている部分でもあるため、優先して見直す価値があります。
転職の面接対策を素直に取り入れて抜け出した実例
先ほどとは別の相談者にも、伝えた改善点をそのまま実践したことで、連敗が続いていた状態を脱したほうがいます。この方は、ワークライフバランスを前面に出しすぎてしまう点や、受け身な発言が目立つ点など、先ほど挙げた傾向のいくつかに当てはまる方でした。それでも、内定にはなかなか届かない状態が続いていた時期もあります。
伝え方の順番や、質問への答え方を一緒に見直し、対策を素直に実践してもらった結果、最終選考まで進みました。対策を柔軟に取り入れられるかで結果が変わることを、この方の変化を通してあらためて実感しました。
転職で落ちまくっても大切なのは納得できるか
転職活動で不合格が重なっても、最後にものを言うのは結果の数ではなく、自らの気持ちに納得しているかです。私が一番伝えたいのは、納得できているんだったら、それでいいと思う、ということです。
転職させるのが目的ではなく、本人が納得できる転職をすることが目的なので、納得するまでやればいいと考えています。今の自らに納得できていますか、と聞かれて自信を持って「はい」といえるなら、それで大丈夫です。反対に、自信が持てないまま人の意見を聞かずに突き進んでしまうのは、少し危ういサインだと思っています。
転職の面接に落ちまくって悩んでいるなら話してみませんか
何社も面接に落ちまくって、一人で抱え込んでいるなら、まずは今の状況を話してみませんか。落ちている理由や見直すポイントは、人によって違います。
LINEで「相談したい」と一言送っていただくだけで大丈夫です。登録も費用もかかりません。今の書類や面接を一緒に振り返るところから、始めてみませんか。
参考情報
- ※1 厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」(7頁・転職者の採用に当たり重視した事項/「人員構成の歪みの是正」43.8%で最多)